編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Odawara M, Miyagawa J, Iwamoto N, Takita Y, Imaoka T, Takamura T: Once-weekly glucagon-like peptide-1 receptor agonist dulaglutide significantly decreases glycated haemoglobin compared with once-daily liraglutide in Japanese patients with type 2 diabetes: 52 weeks of treatment in a randomized phase III study. Diabetes Obes Metab. 2016; 18: 249-57. [PubMed]

これらの緻密な臨床研究結果を日常臨床で行いたい,と考えている医師が最も知りたいことは,どのような患者に最も有効なのかということであろう。両群ともに約3ヵ月後には,平均HbA1cが底値となり,その後12ヵ月後までこのレベルを維持している。52週間後にHbA1cが6.5%以下に降下した例は約50%であった。著効例とそうでない例との解析が望まれよう。【河盛隆造

●目的 日本人の2型糖尿病患者において,GLP-1受容体作動薬dulaglutide 0.75mg週1回とliraglutide 0.9mg/日(分1)の有効性と安全性を比較した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,第III相,多施設(日本33施設)。
●試験期間 試験期間は52週(2012年4月~2014年5月)。
●対象患者 492例:経口抗糖尿病薬(OAM)単独療法を中止したかOAM投与歴のない≧20歳の日本人2型糖尿病患者。
登録基準:BMI 18.5~35.0kg/m2,HbA1c 7.0~10.0%。
●方法 dulaglutide群(281例),非盲検liraglutide群(141例),プラセボ群(70例)にランダム化し,52週間追跡した。
26週以降は,プラセボ群の患者は非盲検dulaglutide 0.75mg週1回に変更した。
●結果 52週後のHbA1c低下度はdulaglutide群でliraglutide群より有意に大きかった(最小二乗平均差-0.20%,95%CI-0.39 to -0.01,p=0.04)。
52週後の夕食前および夕食後血糖,1日7回の自己測定血糖プロファイル,すべての食後血糖,日内変動はdulaglutideで有意に低下した。
両剤ともに体重は52週にわたって安定し,臨床的に重大な変化は認めなかった。
頻度の高い有害事象は鼻咽頭炎,便秘,悪心,下痢であった。
dulaglutide群の8例(2.9%),liraglutide群の4例(2.9%)で低血糖を認めたが,重度低血糖はなかった。
●結論 日本人の2型糖尿病患者において,dulaglutide 0.75mg週1回単独療法は有効かつ安全で,liraglutide 0.9mg/日(分1)よりも血糖コントロールが良好であった。