編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Wu JH, Foote C, Blomster J, Toyama T, Perkovic V, Sundström J, Neal B: Effects of sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors on cardiovascular events, death, and major safety outcomes in adults with type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis. Lancet Diabetes Endocrinol. 2016; 4: 411-9. [PubMed]

今回のメタアナリシスはEMPA-REG OUTCOMEとほぼ同様の結果を示している。すなわち,SGLT2阻害薬の投与は心血管死を抑制するが,それは動脈に対する効果に基づくものではなく,何らかの心機能改善に基づくものであると考えられる。
今後,これが具体的にどのような効果によるものであるかの解明が必要である。【綿田裕孝

●目的 成人の2型糖尿病患者において,心血管イベント,死亡,安全性アウトカムに対するSGLT2阻害薬の効果を検討した。
主要評価項目は,主要有害心血管イベント(MACE)。副次評価項目は,心血管死,非致死的心筋梗塞(MI),非致死的脳卒中,不安定狭心症による入院,心不全,全死亡。
●デザイン システマティックレビュー,メタアナリシス。
●試験期間 -
●対象患者 70,910例: 2型糖尿病患者。平均年齢48~68歳。女性14~56%。
●方法 SGLT2阻害薬の効果を評価した2015年9月30日までの無作為化比較試験と規制当局提出書類をMEDLINE,Embase,Cochrane Libraryなどから検索。
固定効果メタアナリシスにより,統合および薬剤別の相対リスク(RR)を算出した。
●結果 規制当局提出書類6件(37,525例)と臨床試験57件(33,385例)のデータを用いた。
SGLT2阻害薬により,MACE(RR 0.84,95%CI 0.75-0.95,p=0.006),心血管死(RR 0.63,95%CI 0.51-0.77,p<0.0001),心不全(RR 0.65,95%CI 0.50-0.85,p=0.002),全死亡(RR 0.71,95%CI 0.61-0.83,p<0.0001)のリスクが低下したが,非致死的MI(RR 0.88,95%CI 0.72-1.07,p=0.18),不安定狭心症による入院(RR 0.95,95%CI 0.73-1.23,p=0.70)に対する効果は明らかでなく,非致死的脳卒中(RR 1.30,95%CI 1.00-1.68,p=0.049)は増加した。
心血管アウトカムまたは死亡に対し,個々の薬剤の作用に差異は認めなかった。
SGLT2阻害薬により生殖器感染症リスクが上昇したが(規制当局提出書類のRR 4.75,95%CI 4.00-5.63,臨床試験のRR 2.88,95%CI 2.48-3.34),その他の安全性リスクについては研究間での差異が大きかった。
●結論 SGLT2阻害薬は心血管アウトカムと死亡のリスクを低下させ,特にempagliflozinで有効性が著明であった。