編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Espeland MA, Erickson K, Neiberg RH, Jakicic JM, Wadden TA, Wing RR, Desiderio L, Erus G, Hsieh MK, Davatzikos C, et al.; Action for Health in Diabetes Brain Magnetic Resonance Imaging (Look AHEAD Brain) Ancillary Study Research Group : Brain and White Matter Hyperintensity Volumes After 10 Years of Random Assignment to Lifestyle Intervention. Diabetes Care. 2016; 39: 764-71. [PubMed]

Look AHEAD(Action for Health in Diabetes)は,2型糖尿病において,生活習慣の改善が,心血管疾患のリスクを減らせるか否か検討した研究である。しかしながら,メインの研究では,生活習慣への介入の効果は明確には示されなかった。
本研究では,強化生活習慣介入による,脳構造ならびに認知機能の変化を検討したサブ解析である。
その結果,脳構造に関しては,強化生活習慣介入は良好な効果をもたらした。一方,認知機能については,強化生活習慣介入が良好な効果を示した項目もあったが全体的には改善を認めなかった。
形態学的な変化と,実際の認知機能の変化が関連しておらず,この点に関しては追加の詳細な検討を行う必要があろう。【西村理明

●目的 過体重または肥満の2型糖尿病患者において,10年間の強化生活習慣介入(ILI)による脳構造の変化を検討した。
●デザイン 無作為化試験のサブ解析。
●試験期間 登録期間は2011年10月~2014年10月。追跡期間は,ILI群9.8±0.7年,糖尿病支援・教育(DSE)群9.9±0.7年。
●対象患者 319例:過体重または肥満の2型糖尿病患者。
登録基準:45~76歳,BMI≧25kg/m2(インスリン使用例は≧27kg/m2),HbA1c<11%,収縮期血圧<160mmHg,拡張期血圧<100mmHg,トリグリセリド<600mg/dL。
●方法 Look AHEADでは,ILI群,DSE群にランダム化。
本解析では,3施設の319例(ILI群164例,DSE群155例)を対象とし,割り付けから10~12年後,MRIによる脳構造,およびModified Mini-Mental Status Examによる認知機能を評価した。
●結果 ILI群とDSE群で,総脳体積と海馬体積は同等であった。
ILI群はDSE群に比し,認知症との関連が示唆されている白質高信号体積および脳室体積がそれぞれ28%(1.59±1.11 vs 2.21±1.11cc,p=0.02),9%減少した(28.93±1.03 vs 31.72±1.03cc,p=0.04)。
認知機能には,注意機能と処理速度がLIL群で有意に良好であったことを除き,有意な群間差を認めなかった。
●結論 2型糖尿病患者において,長期LILにより,脳構造に対する糖尿病の悪影響が軽減された。