編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Sharif S, van der Graaf Y, Nathoe HM, de Valk HW, Visseren FL, Westerink J; SMART Study Group : HDL Cholesterol as a Residual Risk Factor for Vascular Events and All-Cause Mortality in Patients With Type 2 Diabetes. Diabetes Care. 2016; 39: 1424-30. [PubMed]

2型糖尿病患者において,LDL-Cレベルを目標値以下に維持することは必須である。この際に,HDL-Cレベルを高く保つことが,心血管イベント発症防止に貢献するか否かは議論のあるところである。HDL-Cレベルが高いことが心血管イベントに悪影響を及ぼす,とすればその機序の解明が望まれる。【河盛隆造

●目的 脂質低下療法でLDL-C治療目標値を達成した2型糖尿病患者において,HDL-C低値が心血管疾患(CVD)と死亡の残存リスク因子であるかを検討した。
主要評価項目は,CVD(心筋梗塞+脳卒中+血管死),全死亡。
●デザイン プロスペクティブ,コホート。
●試験期間 登録期間は1996年9月~2014年3月。追跡期間は7.0年(中央値)。
●対象患者 1,829例:2型糖尿病患者。
●方法 年齢,性別,BMI,喫煙,飲酒,LDL-C,トリグリセリド,収縮期血圧,推算糸球体濾過量,血糖値,HbA1cを調整後,LDL-C別(<2.0,2.0~2.5,>2.5mmol/L)および脂質低下療法別にHDL-CとCVDおよび全死亡の関連を評価した。
●結果 追跡期間のCVDは335例,死亡は385例であった。
HDL-CとCVDに関連は認めず(ハザード比[HR]0.97,95%CI 0.93-1.01),全死亡についても同様であった(HR 0.99,95%CI 0.96-1.03)。
LDL-C<2.0mmol/Lの患者では,HDL-C高値でCVDリスクが上昇し(HR 1.10,95%CI 1.02-1.18),全死亡リスクも上昇した(HR 1.14,95%CI 1.07-1.21)。
●結論 LDL-C<2.0mmol/Lを達成した2型糖尿病患者において,ベースラインのHDL-C高値はCVDと全死亡のリスクを上昇させた。