編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Simpson RW, Wlodarczyk JH: Transdermal Buprenorphine Relieves Neuropathic Pain: A Randomized, Double-Blind, Parallel-Group, Placebo-Controlled Trial in Diabetic Peripheral Neuropathic Pain. Diabetes Care. 2016; 39: 1493-500. [PubMed]

buprenorphineは合成オピオイドであり,慢性疼痛に対する治療薬として用いられている。臨床容量では呼吸抑制が少なく,またその作用機序から痛覚過敏にも有用性が認められる。そのためDPNPに対する治療薬として期待されたが,効果は限定的であった。DPNPはアンメットニーズの高い疾患であり,今後の薬剤開発が望まれる。【綿田裕孝

●目的 糖尿病末梢神経痛(DPNP)患者において,経皮buprenorphineの有効性と安全性を検討した。
主要評価項目は,12週後の平均疼痛強度30%減少の達成率。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設。
●試験期間 試験期間は12週。
●対象患者 186例:1型および2型糖尿病の中等度~重度DPNP患者。
登録基準:過去3ヵ月の血糖コントロール安定,安定した従来の非オピオイド系鎮痛療法下でのDPNP歴≧6ヵ月。
除外基準:強力なオピオイド(oxycodone,morphineなど)使用中/使用歴,湿疹・皮膚萎縮・皮膚病,オピオイド系鎮静薬・経皮薬・パッチ接着剤への過敏性,直接外部熱源を用いた治療の必要性。
●方法 対象を経皮buprenorphine群(93例),プラセボ群(93例)にランダム化。
buprenorphine用量は5μg/時から開始し,最大40μg/時まで漸増した。
レスキュー鎮痛薬としてparacetamolを使用可とした。
●結果 試験完遂率は低く,buprenorphine群の37例(39.8%),プラセボ群の24例(25.8%)が早期に脱落した。
早期脱落の主な理由は,buprenorphine群は悪心と嘔吐などの有害事象(28例),プラセボ群は疼痛コントロール不良(9例)であった。
12週後の平均疼痛強度30%減少の達成率は,intention-to-treat解析ではbuprenorphine群51.7%(46/89例),プラセボ群41.3%(38/92例)でオッズは比1.56(p=0.175),per-protocol解析ではbuprenorphine群86.3%(44/51例),プラセボ群55.6%(35/63例)でオッズ比は6.88(p<0.001)であった。
●結論 DPNP患者において,忍容性が良好な場合はbuprenorphineは有効であるが,治療アウトカム最適化のためには悪心と便秘を積極的に管理する必要があることが示唆された。