編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Dungan KM, et al: A 24-week study to evaluate the efficacy and safety of once-weekly dulaglutide added on to glimepiride in type 2 diabetes (AWARD-8). Diabetes Obes Metab. 2016; 18: 475-82. [PubMed]

dulaglutideは体重を有意に減らさずにHbA1cを有意に下げることが示された。実際の臨床においては,他のGLP-1受容体作動薬とは異なり,体重を減らしたくない患者がよい適応となるだろう。【綿田裕孝

●目的 SU薬glimepiride単剤でコントロール不良の2型糖尿病患者において,GLP-1受容体作動薬dulaglutide週1回追加投与の安全性と有効性を検討した。
一次エンドポイントはベースラインから24週後のHbA1c値の変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,パラレル,多施設,intention-to-treat解析,last observation carried forward法,第IIIa相,優越性試験。
●試験期間 試験期間は24週。
●対象患者 300例(ITT解析対象は299例):2型糖尿病患者。平均58歳,女性56%,糖尿病罹病期間7.6年,HbA1c 8.4%,体重85.5 kg。
登録基準:18歳以上,BMI≦45 kg/m2,食事・運動療法およびSU薬治療(安定用量[ローカルラベルに準じた最大用量の50%以上]で3ヵ月以上投与)に関わらず血糖コントロール不良(HbA1c≧7.5%かつ≦9.5%)の者。
除外基準:スクリーニング前3ヵ月未満における他の血糖降下薬の治療歴,膵炎の既往,肝疾患の兆候/症状,腎機能障害(eGFR<30 mL/分/1.73m2),血清カルシトニン高値(20 ng/L),最近の重症低血糖症既往。
●方法 対象患者を国およびHbA1c値で層別化し,dulaglutide群(239例:1.5mgを週1回皮下注),プラセボ群(60例)に4:1にランダム化。2週間のlead-in期間中,glimepirideは試験前の用量で継続,または試験前に投与していた他のSU薬に切り換えた。
glimepirideのベースライン時の平均用量はdulaglutide群4.8 mg/日,プラセボ群4.7 mg/日,治療24週後はそれぞれ4.7 mg/日,4.9 mg/日であった。
●結果 試験治療を完遂したのはdulaglutide群215例(89.6%),プラセボ群56例(93.3%)であった。
一次エンドポイントであるHbA1cのベースラインから24週後の変化は,dulaglutide群-1.4%,プラセボ群-0.1%で,dulaglutide群のプラセボ群に対する優越性が認められた(群間差-1.3%,95%信頼区間-1.6 to -1.0,p<0.001)。
24週後のHbA1c<7.0%達成率は,dulaglutide群のほうが有意に高かった(55.3% vs. 18.9%,p<0.001)。空腹時血清グルコースはベースラインから24週後までに,dulaglutide群でプラセボ群に比し,有意に大きく減少した(最小二乗平均差-33.54 mg/dL,95%信頼区間-46.55 to -20.53,p<0.001)。体重はdulaglutide群でベースラインから有意に減少したが(-0.91 kg,p<0.001),群間差は有意ではなかった(最小二乗平均差-0.68 kg,p=0.120)。
治療関連の有害イベントはdulaglutide群46.4%,プラセボ群38.3%と群間差を認めなかった(p=0.259)。
dulaglutide群でもっとも多くみられたのは消化管関連のイベントであり,吐き気10.5%,下痢8.4%,げっぷ5.9%であった。全低血糖症はdulaglutide群でプラセボ群に比して多かった(20.9% vs. 3.3%,p=0.001)。重症低血糖はみられなかった。
●結論 glimepiride単剤へのdulaglutide 1.5mg 週1回追加投与のリスク・ベネフィットのプロファイルは良好であった。