編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Fujitani Y, et al. Effects of linagliptin monotherapy compared with voglibose on postprandial blood glucose responses in Japanese patients with type 2 diabetes: Linagliptin Study of Effects on Postprandial blood glucose (L-STEP). Diabetes Res Clin Pract. 2016; 121: 146-156. [PubMed]

●目的 食事・運動療法でコントロール不十分の日本人2型糖尿病患者において,血糖パラメータに対するlinagliptin 1日1回の12週間投与とvoglibose 1日3回の12週間投与の有効性を比較した。
主要評価項目は,ベースラインから治療12週間における食後2時間血糖値,HbA1c,空腹時血清中血糖値の変化。
●デザイン 無作為,複数施設(44施設,日本),有効性はintention-to-treat[ITT]解析,安全性はsafety-analysis set解析。
●試験期間 登録期間は2012年10月12日~2014年4月16日。
●対象患者 366例(ITT解析対象):20歳以上で,血糖コントロール不十分の2型糖尿病患者(HbA1c 6.2~9.4%[経口血糖降下薬を使用していない男女,または1~2剤の経口血糖降下薬を12週以上使用した患者でwash-out後])。平均年齢はlinagliptin群60.8歳,voglibose群61.1歳,女性はそれぞれ44.7%,45.5%,HbA1cは7.0±0.7%,6.9±0.6%。
●方法 4週間のスクリーニング後,対象患者を,linagliptin群(188例,5 mgを1日1回,経口投与),voglibose群(178例,0.2 mgを1日3回,食事時に経口投与)にランダム化した。
●結果 一次エンドポイントである食事負荷試験における食後2時間血糖値のベースラインから2週後までの変化は,両群同程度であった(linagliptin群-1.94 mmol/L vs. voglibose群-2.00 mmol/L[-34.9 vs. 36 mg/dL],p=0.82)。
ベースラインから12週後までのHbA1c値は,linagliptin群のほうが有意に大きく減少し(-0.5±0.5%vs. -0.2±0.5%],p=0.033),空腹時血糖値はlinagliptin群のほうがわずかながら有意に大きく減少した(-0.51 mmol/L[9.1 mg/dL] vs. -0.18 mmol/L[3.2 mg/dL],p<0.001)。
低血糖症,重篤な有害事象(AE),AEによる治療中止は両群ともに少なかった。しかしながら,消化管AEはlinagliptin群のほうが有意に少なかった(1.05% vs. 5.85%,p=0.01)。
●結論 日本人2型糖尿病患者において,linagliptin単独投与はvoglibose単独投与にくらべ,HbA1cおよび空腹時血糖値に対する血糖降下作用が強いが,食後2時間血糖値に対する作用には群間差はみられなかった。