編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Foghsgaard S, Andreasen C, Vedtofte L, Andersen ES, Bahne E, Strandberg C, Buhl T, Holst JJ, Svare JA, Clausen TD, Mathiesen ER, Damm P, Gluud LL, Knop FK, Vilsbøll T. Nonalcoholic Fatty Liver Disease Is Prevalent in Women With Prior Gestational Diabetes Mellitus and Independently Associated With Insulin Resistance and Waist Circumference. [PubMed]

本邦の検討では,pGDM例でOGTT時のインスリン分泌の遅延や低値が認められるケースが多い。今回の結果は,軽度の肥満がOGTT時のインスリン分泌反応に影響を及ぼし,かつNAFLDの原因となった,と捉えるのが妥当ではなかろうか。【河盛隆造

●目的 妊娠糖尿病の既往(pGDM)のある女性において,非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の有病率,耐糖能障害・インスリン抵抗性・脂肪分布との関連を検討した。
主要評価項目は,超音波評価で検出されたNAFLD。
●デザイン コホート。
●試験期間 試験開始は2012年6月。
●対象患者 111例:pGDMの非糖尿病女性100例(中央値38.6歳,BMI中央値31.0kg/m2),NAFLD・pGDM・耐糖能異常のない健康対照女性11例(中央値37.9歳,BMI中央値28.1kg/m2)。
除外基準:既知の肝疾患,肝酵素上昇,アルコール乱用。
●方法 75g経口糖負荷試験(OGTT),DXA全身スキャン,肝脂肪変性の超音波評価を実施。
ロジスティック回帰解析により,NALFDの決定因子を評価した。
●結果 超音波評価により,pGDM女性の24例(24%)でNAFLDが検出された。肝硬変は認めなかった。
NAFLD女性は非NAFLD女性に比し,BMIと腹囲が高値で(それぞれp=0.0002,p=0.0003),インスリン抵抗性が増大し(p=0.0004),OGTT後のグルカゴン抑制が遅延していたが(p<0.0001),耐糖能障害の程度には有意差を認めなかった(p=0.2196)。
内臓脂肪量は,NAFLDのpGDM女性,非NAFLDのpGDM女性,対照女性で有意差が認められた(それぞれ1469g,908g,375g)。
NAFLDの独立した決定因子は,インスリン抵抗性(オッズ比0.44[95%CI 0.23-0.75],p=0.0057)と腹囲(オッズ比1.07[95%CI 1.02-1.12],p=0.0109)であった。
●結論 比較的若年で重度肥満のないpGDM女性は,糖尿病リスクが高いことを除いて健康と考えられているが,NAFLD有病率が高いことが示された。