編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Maiorino MI, Chiodini P, Bellastella G, Capuano A, Esposito K, Giugliano D. Insulin and Glucagon-Like Peptide 1 Receptor Agonist Combination Therapy in Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials. Diabetes Care. 2017; 40: 614-624. [PubMed]

2型糖尿病患者の高齢化に伴い,単純なレジメンのインスリン注射療法が求められている。今回のデータは,固定比配合のインスリンとGLP-1受容体作動薬の使用をはじめ,併用療法の有用性を支持する結果であると考えられる。【綿田裕孝

●目的 成人2型糖尿病患者において,基礎インスリン+GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)併用治療による代謝コントロールを,他の糖尿病注射薬(対照)と比較した。
一次エンドポイントはベースラインから試験終了までのHbA1cの低下度。
●デザイン システマティックレビュー,メタアナリシス。
●試験期間
●対象患者 11,425例(併用治療5,689例,対照5,736例):ランダム化比較試験[RCT]26件。
試験の採用基準:2型糖尿病の成人患者を対象としたRCT,インスリン治療に関連してGLP-1RAsの即効型あるいは持続型と他の注射治療を比較した試験,介入期間が12週以上の試験,試験終了時のHbA1cの変化および/またはHbA1c≦7.0%の患者の割合を評価している試験,低血糖イベント数または体重が変化した患者数を検討している試験。
●方法 PubMed,MEDLINE,Cochrane Central Register of Controlled Trials,ClinicalTrials.govより,検索語を用いて検索した(2016年11月7日まで)。
さらに,書誌データベースでは得られないRCTの情報を入手するためGoogle検索を行い,通常の検索語では検索できないRCTについては査読誌やメタ解析の参照文献を手動検索した。
ランダムエフェクトモデルを用いて,加重平均差[WMD]および相対リスク[RR]と95%信頼区間を算出した。
●結果 30比較の解析では,GLP-1RA+インスリンの併用治療では,対照にくらべ,平均HbA1c値が有意に大きく低下し(WMD-0.47%,95%信頼区間 -0.59 to -0.35,P<0.001),介入終了時に目標HbA1c≦7%を達成した患者の割合が高く(RR 1.65,1.44-1.88)く,体重が大きく減少したが(WMD-2.5kg,-3.3 to -1.7),低血糖イベント発生リスクは有意な群間差がなかった(RR 1.14,0.93-1.39)。また試験間の異質性(I2=89%,P<0.001)および出版バイアスが認められた。
事前設定のサブ解析では,併用治療による血糖コントロールは,基礎/ボーラスインスリンレジメンと同様であったが,低血糖イベントが少なく(RR 0.66,0.46-0.93),体重がより減少した(WMD -4.7 kg,-6.9 to -2.4)。固定比率による併用治療は,全解析対象と同様の結果であった(HbA1cのWMD -0.56%,-0.72 to -0.40)。
●結論 経口薬ではコントロール不良の2型糖尿病患者において,GLP-1RA単独または用量調節可能な固定比配合の併用治療は,基礎インスリン療法の強化または注射療法に対する有望な選択肢となる可能性が示唆された。