編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Aleppo G, Ruedy KJ, Riddlesworth TD, Kruger DF, Peters AL, Hirsch I, Bergenstal RM, Toschi E, Ahmann AJ, Shah VN, Rickels MR, Bode BW, Philis-Tsimikas A, Pop-Busui R, Rodriguez H, Eyth E, Bhargava A, Kollman C, Beck RW; REPLACE-BG Study Group. REPLACE-BG: A Randomized Trial Comparing Continuous Glucose Monitoring With and Without Routine Blood Glucose Monitoring in Adults With Well-Controlled Type 1 Diabetes. Diabetes Care. 2017; 40: 538-545. [PubMed]

1型糖尿病の226例において,CGM機器を使用する際,SMBGによる血糖値の確認を必要とするか否かを比較検討した研究である。
その結果,SMBGによる血糖値の確認を行わなくても,CGM機器単独での使用に際し問題がないことが示された。
しかしながら,本研究が使用しているのは,精度が最も高いとされているDEXCOM社のCGM機器である。他社のCGMならびに,まったくSMBGによる補正を必要としない機器においても,同様の検討がなされ,安全性が検証されるべきと考える。【西村理明

●目的 コントロール良好な成人1型糖尿病患者において,血糖モニタリング(BGM[注:SMBGを意味])による確認を行わずに持続血糖モニター(CGM)を実施した場合の安全性と有効性を,CGMに加えてBGMによる確認を行った場合と比較した。
一次エンドポイントは,CGM測定で血糖値が70~180 mg/dL内の時間。
●デザイン 無作為,多施設(14施設,米国),非劣性試験(閾値7.5%[70~180 mg/dL内の時間の差]),intention-to-treat解析。
●試験期間 ランダム化期間は2015年5月22日~2016年3月11日,試験期間は26週。
●対象患者 226例:コントロール良好の1型糖尿病患者。平均年齢は44±14歳,糖尿病罹病期間は24±12年,HbA1cは7.0±0.7%。
採用基準:18歳以上,1型糖尿病の罹病期間≧1年でインスリンポンプ療法を3ヵ月以上実施(現在は低血糖停止機能を用いていない),point of care HbA1c≦9.0%。
除外基準:過去3年以内の重症低血糖イベントによる発作/意識消失,過去12ヵ月以内における他者の補助を要する低血糖発作/意識消失,Clarke Hypoglycemia Unawareness Surveyに基づく重篤な無自覚性低血糖,CGM血糖値<60mg/dLが>10%,過去1年以内に2エピソード以上の糖尿病ケトアシドーシス,低血糖以外の原因に起因する発作,threshold-suspend pump feature(血糖値に応じてインスリン注入が停止する機能を持つポンプ)を使用中の者,過去6ヵ月以内の心筋梗塞/脳卒中,eGFR<30 mL/分/1.73m2,甲状腺機能異常,全身性β遮断薬の使用,経口コルチコステロイドの定期的な使用,過去3ヵ月間の血糖コントロールのためのインスリン以外の薬の使用,妊娠,過去6ヵ月における精神科入院療法,本研究の施行に不適切な内科的疾患を有する/薬物(アセトアミノフェンなど)を使用中の者。
●方法 2~10週のrun-in後,施設により層別化し,CGM群,CGM+BGM群に2:1にランダム化。
CGMはDexcom G4 Platinum CGM Systemを用いて,5分おきに間質液のグルコース濃度を測定し(最長7日間,40~400 mg/dLの範囲内),BGMはCONTOUR NEXTを使用し測定した。
両群ともに,空腹時のCGMグルコース濃度>300 mg/dL,または日中のCGMグルコース濃度>300 mg/dLの時間が1時間に達した場合はBGMを行うものとし,BGM測定でグルコース濃度>300 mg/dLが確認された場合,ケトンメーター(study ketone meter)で血中ケトン測定を行うものとした。
●結果 試験期間におけるCGM使用の平均日数は,CGM群6.7±0.5日/週,CGM+BGM群6.8±0.4日/週であった。BGMの平均test数/日(必須の2回/日を含む)はそれぞれ2.8±0.9,5.4±1.4であった(p<0.001)。
一次エンドポイントである血糖値の目標範囲内(70~180 mg/dL)の平均時間は,CGM群ではベースラインおよび26週後ともに63±13%,CGM+BGM群ではベースライン65±13%,26週後65±11%であった(調整後の差0%,片側95%CI-2%)。重篤な低血糖イベント発生はCGM群0件,CGM+BGM群1件であった。
●結論 重症低血糖のリスクが低い1型糖尿病患者において,定期的な確認のためのBGMを用いないCGM単独での使用は,CGM+確認BGM併用と同様の安全性,有効性を認めた。