編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Yang HK, Min KW, Park SW, Chung CH, Park KS, Choi SH, Song KH, Kim DM, Lee MK, Sung YA, Baik SH, Kim IJ, Cha BS, Park JH, Ahn YB, Lee IK, Yoo SJ, Kim J, Park IeB, Park TS, Yoon KH. A randomized, placebo-controlled, double-blind, phase 3 trial to evaluate the efficacy and safety of anagliptin in drug-naïve patients with type 2 diabetes. Endocr J. 2015; 62: 449-62. [PubMed]

韓国の2型糖尿病患者(BMI 25.01kg/m2,HbA1c 7.14%)を対象とした検討であり,anagliptin投与の24週後には,HbA1cは0.5%降下した。日本での成績ともよく一致している。
本邦では500万人近くに処方されているDPP-4阻害薬であるが,それのみで不十分であれば併用薬を的確に用いて正常血糖応答を維持し,それにより内因性インスリン分泌がどこまで回復するかが,最も知りたい点ではなかろうか。【河盛隆造

●目的 食事/運動療法で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者における,anagliptinの有効性と安全性を検討した。
一次アウトカムはベースラインから24週後のHbA1cの変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設(韓国25施設),第III相。ITT解析。
●試験期間 治療期間は24週。
●対象患者 2型糖尿病患者109例。平均年齢56.2歳,BMI 25.01kg/m2,HbA1c 7.14%,男性54.29%,糖尿病罹病期間3.59年。
採用基準:19~75歳,食事/運動療法でコントロール不良の者,空腹時血糖14.99mmol/L(269.8mg/dL),HbA1c≧6.5%~≦10.0%
除外基準:1型糖尿病,二次性糖尿病,BMI<20.0kg/m2および>40.0kg/m2,アスパラギン酸トランスアミナーゼまたはアラニントランスアミナーゼが標準値上限よりも2.5倍以上,血清クレアチニンが標準値上限よりも1.5倍超。
●方法 2週間のrun-in期間の後,患者をプラセボ群(39例),anagliptin 100mg群(37例),anagliptin 200mg(33例)群にランダム化。
薬剤は1日2回投与し,ランダム化はベースライン時のHbA1c(<8.0%,≧8.0%)で層別化してから実施した。
●結果 ITT解析の対象となったのは,プラセボ群38例,anagliptin 100mg群37例,200mg群30例であり,試験完遂例はそれぞれ32例,31例,29例であった。
一次アウトカムであるHbA1cの変化は,anagliptin 100mg群-0.50±0.45%(p<0.001),200mg群-0.51±0.55%(p<0.001),プラセボ群0.23±0.62%(p=0.030)であった。プラセボ群に比べ両anagliptin群では空腹時血糖が有意に低下し(100mg群-0.53±1.25mmol/L[-9.5±22.5mg/dL],200mg群-0.72±1.25mmol/L[-12.9±22.5mg/dL],いずれもp<0.001),プロインスリン/インスリン比も低下した(それぞれ-0.04±0.15,-0.07±0.18)。いずれの群においても体重の変化は認められなかった。両anagliptin群ではDPP-4活性が有意に阻害され,食事負荷試験でそれぞれ>75%,>90%の抑制が見られた。
有害事象の発生率はいずれの群でも同様であった。
●結論 2型糖尿病患者に対する1日2回投与のanagliptin療法は,DPP-4活性を効率的に阻害して血糖コントロールを改善し,忍容性は良好であった。