編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Lane W, Bailey TS, Gerety G, Gumprecht J, Philis-Tsimikas A, Hansen CT, Nielsen TSS, Warren M; Group Information; SWITCH 1. Effect of Insulin Degludec vs Insulin Glargine U100 on Hypoglycemia in Patients With Type 1 Diabetes: The SWITCH 1 Randomized Clinical Trial. JAMA. 2017; 318: 33-44. [PubMed]

空腹時血糖の目標値を71~90 mg/dLと極めて厳格なレベルに設定してインスリン量の調節を行った結果,インスリン作用の日内変動や日差変動の少ないdegludec群において低血糖の発現が少ないという結果が得られた。目標血糖コントロールを日常診療レベルに設定した場合どうなるのかが興味のあるところである。【綿田裕孝

●目的 1型糖尿病患者において,インスリンdegludecによる症候性低血糖エピソード率の低下がインスリンglargine U100に対して非劣性であるかを検討した。
主要評価項目は,維持期間中のすべての重度または血糖で確認した(<56mg/dL)症候性低血糖エピソード。
●デザイン 無作為,二重盲検,多施設(米国84施設,ポーランド6施設),クロスオーバー。
●試験期間 試験期間は2014年1月~2016年1月12日。治療期間は32週(漸増期間16週+維持期間16週)。
●対象患者 低血糖リスク因子を有する成人1型糖尿病患者501例。男性53.7%,平均年齢51歳,BMI 27.5kg/m2,糖尿病罹病期間27.5年,HbA1c 7.6%,空腹時血糖169.8mg/dL。
登録基準:≧18歳,罹病期間≧52週,≧26週の基礎-ボーラス療法または持続皮下インスリン注入,HbA1c≦10%,BMI≦45kg/m2,1つ以上の低血糖リスク因子(過去1年間の重度低血糖エピソード,中等度慢性腎不全,低血糖症状の認識なし,糖尿病罹病期間>15年,12週以内の低血糖エピソード)。
●方法 対象患者をdegludec群(249例)またはglargine U100群(252例)にランダム化し,32週の治療期間後,クロスオーバー。
非劣性基準は率比(RR)≦1.10の場合の両側95%CIの上限とし,非劣性が確認された場合は優位性についての両側検定を実施した。
●結果 試験完遂例は395例(78.8%)であった。
主要評価項目である維持期間中のすべての症候性低血糖エピソード率(/100人-年)は,degludec群で2200.9エピソード,glargine U100群で2462.7エピソードであった(RR 0.89,95%CI 0.85-0.94;非劣性p<0.001;優位性p<0.001;率差-130.31エピソード)。
夜間の症候性低血糖率(100/人-年)は,degludec群で277.1エピソード,glargine U100群で428.6エピソードであった(RR 0.64,95%CI 0.56-0.73;非劣性p<0.001;優位性p<0.001;率差-61.94エピソード)。
維持期間中に重度低血糖を認めた患者の割合は,degludec群で10.3%,glargine U100群で17.1%であった(p=0.002;リスク差-6.8%)。
●結論 低血糖リスク因子を有する1型糖尿病患者において,degludecはglargine U100と同様にすべての症候性低血糖エピソード率を低下させた。