編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Svensson E, Baggesen LM, Johnsen SP, Pedersen L, Nørrelund H, Buhl ES, Haase CL, Thomsen RW. Early Glycemic Control and Magnitude of HbA1c Reduction Predict Cardiovascular Events and Mortality: Population-Based Cohort Study of 24,752 Metformin Initiators. Diabetes Care. 2017; 40: 800-7. [PubMed]

厳格な血糖コントロールの心血管イベントへの影響については,ACCORD試験以来大きな議論がある。本検討は,metformin治療を開始した24,752例での観察研究であるが,6ヵ月後のHbA1c達成度大きいほど心血管イベントが有意に減少し,HbA1c低下度が最も大きい群で心血管イベントが有意に減少した。ただし,HbA1c<7.5%の群ではHbA1c低下度が-1.5~-2.4%と大きい群では心血管イベントが増大する傾向があったことは注意を要する。
本検討から,治療早期に良好な血糖コントロールを達成することの重要性が再確認されたといえる。【片山茂裕

●目的 metformin治療を開始した2型糖尿病患者において,早期のHbA1c達成レベルおよびHbA1c低下度とその後の心血管イベントまたは死亡リスクとの関連を検討した。
●デザイン コホート研究。
●試験期間 追跡期間は2.6年(中央値)。
●対象患者 2000年1月1日~2012年12月31日にmetformin治療を開始した2型糖尿病患者24,752例。中央値62.5歳,男性55%,大血管障害15%,細小血管障害24%,肥満8%。
●方法 metformin治療を開始後6ヵ月時の達成HbA1c,ベースラインからのHbA1c変化の程度(Δ)により患者を分類し,ベースラインのHbA1cと他の交絡因子を調整後,複合イベント(急性心筋梗塞,脳卒中,死亡)リスクを評価した。
●結果 達成HbA1c<6.5%と比較した場合の複合イベントの調整ハザード比(HR)は,達成HbA1c 6.5~6.99%で1.18(95%CI 1.07-1.30),達成HbA1c 7.0~7.49%で1.23(95%CI 1.09-1.40),達成HbA1c 7.5~7.99%で1.34(95%CI 1.14-1.57),達成HbA1c≧8%で1.59(95%CI 1.37-1.84)であった。
Δが0 (-0.4%~+0.4%)と比較した場合の複合イベントの調整HRは,Δが-3.5%以上で0.80(95%CI 0.65-0.97),Δが-2.5%~-3.4%で0.98(95%CI 0.80-1.20),Δが-1.5%~-2.4%で0.92(95%CI 0.78-1.08),Δが-0.5%~-1.4%で0.99(95%CI 0.89-1.10)であった。
●結論 metformin治療を開始した2型糖尿病患者において,HbA1c低下度が大きいほど,および6ヵ月以内の達成HbA1cが低いほど,心血管イベントおよび死亡のリスクが低下した。