編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Kadowaki T, Inagaki N, Kondo K, Nishimura K, Kaneko G, Maruyama N, Nakanishi N, Iijima H, Watanabe Y, Gouda M. Efficacy and safety of canagliflozin as add-on therapy to teneligliptin in Japanese patients with type 2 diabetes mellitus: Results of a 24-week, randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Diabetes Obes Metab. 2017; 19: 874-82. [PubMed]

2型糖尿病の薬物療法においてDPP-4阻害薬はmetforminと並んで第一選択薬の位置づけになりつつある。DPP-4阻害薬により十分な血糖コントロールが得られない場合,何を追加するかは重要な検討課題である。
本研究では,DPP-4阻害薬teneligliptineにSGLT2阻害薬canagliflozinを追加したところ,低血糖を来すことなく血糖コントロールの改善が得られた。また,体重,血清アディポネクチン,膵β細胞機能を反映する指標にも改善傾向が認められており,薬剤選択の参考になる臨床試験成績である。【景山茂】

●目的 コントロール不良の日本人2型糖尿病患者において,teneligliptinへのcanagliflozin追加の有効性と安全性を検討した。
一次エンドポイントはベースラインからのHbA1cの変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設,第III相。
●試験期間 試験期間は24週間。
●対象患者 日本人2型糖尿病患者138例。平均年齢56.0(プラセボ群)/58.4歳(canagliflozin群),男性77.9/77.1%,BMI 26.44/25.53kg/m2,糖尿病罹病期間6.5/8.34年,HbA1c 7.87/8.18%,推算糸球体濾過量83.9/84.7mL/分/1.73m2
採用基準:20~75歳,8週間以上の運動/食事/teneligliptin 20mg単独療法,HbA1c≧7.0~<10.5%,空腹時血糖≦270mg/dL。teneligliptine以外の経口血糖降下薬はrun-in期間の8週間前までに中止した。
●方法 4週間のrun-in期間中にすべての患者にteneligliptin 20mgおよびプラセボを1日1回朝食前に投与した後,プラセボ群(68例)およびcanagliflozin 100mg群(70例)に1:1にランダム化して24週間追跡。その後,2週間の観察期間を設けた。
run-in期間および試験期間の終了時に,10時間の絶食後に混合食負荷試験を実施した。
●結果 試験を完遂したのはプラセボ群61例,canagliflozin群67例であった。
一次エンドポイントであるHbA1cの変化は,プラセボ群-0.10%,canagliflozin群-0.97%であり,群間差は-0.88%(95%CI -1.15 to -0.60,p<0.001)であった。
空腹時血糖(群間差-38.8mg/dL,p<0.001),体重(-1.51kg,p<0.001),プロインスリン/Cペプチド比(-0.0031,p<0.001)もプラセボ群よりcanagliflozin群で有意に低く,HOMA2-%Bはcanagliflozin群で有意に改善されていた(12.87,p<0.001)。
混合食負荷試験においては,canagliflozin群では2時間値(群間差-50.9mg/dL,p<0.001)および血糖濃度曲線下面積(AUC,-100.3h mg/dL,p<0.001)の減少が見られた。CペプチドおよびグルカゴンのAUCに群間差は認められなかった。
有害事象の発生率は,プラセボ群60%,canagliflozin群47.1%であり,低血糖はみられなかった。
●結論 日本人2型糖尿病患者において,teneligliptinへのcanagliflozinの追加は有効であり,忍容性も良好であった。