編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pozzilli P, Norwood P, Jódar E,4, Davies MJ, Ivanyi T, Jiang H, Woodward DB, Milicevic Z. Placebo-controlled, randomized trial of the addition of once-weekly glucagon-like peptide-1 receptor agonist dulaglutide to titrated daily insulin glargine in patients with type 2 diabetes (AWARD-9). Diabetes Obes Metab. 2017; 19: 1024-31. [PubMed]

平均体重93kg,glargine使用量40U/日でHbA1c 8.4%という,肥満かつ血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において,血糖応答の改善を目指してインスリン投与量を調整する際に,週1回dulaglutideの併用により,よりよい血糖応答の改善が得られるかを検討した。その結果,dulaglutide併用群では,6ヵ月で1.9kgの体重減少と,HbA1cのより大きな低下がみられたが,インスリン投与量は51Uにまで増加した。食欲減少,グルカゴン分泌抑制による肝ブドウ糖取り込み率の亢進,あるいは他のいまだ不詳の機序など,dulaglutide併用の作用機序を解明するヒントになろう。【河盛隆造

●目的 血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において,漸増インスリンglargineへの週1回dulaglutideの追加の安全性と有効性を検討した。
主要評価項目は,28週後のHbA1c変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設,第III相,ITT解析。
●試験期間 治療期間は28週(安定期間4週+漸増期間24週)。
●対象患者 成人2型糖尿病患者300例。平均年齢delaglutide群60.2/プラセボ群60.6歳,男性56.7/58.7%,BMI 32.8/32.6kg/m2,糖尿病罹病期間13.0/13.3年,HbA1c 8.4/8.3%。
登録基準:HbA1c≧7.0%~≦10.5%,BMI≦45kg/m2,3ヵ月以上の安定用量glargine(±metformin≧1500mg/日)治療。
●方法 dulaglutide 1.5mg群(150例),プラセボ群(150例)に1:1にランダム化し,漸増glargine±metforminに追加して週1回皮下注投与。
反復測定混合モデルにより,HbA1cの変化を解析した。
●結果 28週後のHbA1cの最小二乗(LS)平均変化は,dulaglutide群-1.44±0.09%,プラセボ群-0.67±0.09%(群間差-0.77%,p<0.001)であった。
体重のLS平均変化は,dulaglutide群-1.91±0.30kg,プラセボ群0.50±0.30kg(群間差-2.41±0.39kg,p<0.001)であった。
glargine用量のLS平均変化度は,dulaglutide群13±2U,プラセボ群26±2U(p<0.001)とdulaglutide群のほうが有意に小さく,最終LS平均glrargine用量はdulaglutide群51±2U,プラセボ群65±2Uであった。
低血糖発生率(人/年)は,dulaglutide群7.69±15.15件,プラセボ群8.56±16.13件(p=0.488),重症低血糖はdulaglutide群の1例であった。
dulaglutideによる頻度の高い消化管有害事象は,悪心(12.0%),下痢(11.3%),嘔吐(6.0%)がみられた。
●結論 2型糖尿病患者において,基礎インスリンへの週1回dulaglutide 1.5mg追加は有効で,忍容性は良好であった。