編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Look AHEAD Research Group. Effects of a long-term lifestyle modification programme on peripheral neuropathy in overweight or obese adults with type 2 diabetes: the Look AHEAD study. Diabetologia. 2017; 60: 980-8. [PubMed]

糖尿病神経障害の症状は多彩であり,また多くの因子が絡み合っていることもあり,それぞれの症状の発症・増悪因子は十分に解明されてはいない。本検討は,2型糖尿病患者の生活習慣を積極的に改善していくことが,糖尿病神経障害の症状を軽減するのに有効であることを示したことになる。体重減少が有効であるとすれば,それがどのような機序で症状軽減に役立ったのか,今後の研究のヒントにつながるであろう。【河盛隆造

●目的 過体重または肥満の2型糖尿病患者において,糖尿病末梢神経障害(DPN)の発症または進展に対する強化ライフスタイル介入(ILI)プログラムと糖尿病サポート・教育(DSE)プログラムの長期的な効果を検討した。
●デザイン Look AHEAD(無作為,米国16施設)の長期観察研究。
●試験期間 登録期間は2001~2004年。2012年9月介入終了。
●対象患者 Look AHEADに参加し,ベースライン時にミシガン神経障害スクリーニング尺度(MNSI)質問票調査を行った,45~76歳かつ過体重または肥満の2型糖尿病患者5,145例。ILI群2,570例,DSE群2,575例。
●方法 Look AHEADでは,対象患者をILI群,DSE群にランダム化。
本検討では対象患者の神経障害をMNSI質問票により毎年評価。3,775例(ILI群1,905例,DSE群1,870例)では,ランダム化後11~12年時(介入終了後1~2.3年時)にMNSI身体検査および軽度触覚検査も実施した。
●結果 ベースラインのMNSI質問票スコアは,ILI群1.9±0.04点,DSE群1.8±0.04点であった。
1年後の体重減少率はILI群8.6±6.9%,DSE群0.7±4.8%で,MNSIスコアはILI群1.7±0.04点,DSE群2.0±0.04点であった(p<0.001)。
1年目以降のMNSIスコアは両群ともに次第に上昇したが,3年目と追跡終了時にはILI群で有意に低下した。
両群ともに,MNSIスコア変化と体重,HbA1c,血清脂質の変化には有意な関連が認められた。
末梢神経障害を示唆するMNSI身体検査スコア≧2.5の割合は,ILI群67.4%,DSE群67.8%であり,有意差はなかった。
左または右の拇指の軽度触覚に有意な群間差は見られなかったが,左右のデータを統合すると,ILI群で軽度触覚が良好に保持されていた(p=0.008)。
●結論 ILIは長期的にDPNを有意に減少させ,これには体重減少の程度が関与していた。