編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Hägg-Holmberg S, Thorn LM, Forsblom CM, Gordin D, Elonen N, Harjutsalo V, Liebkind R, Putaala J, Tatlisumak T, Groop PH; FinnDiane Study Group. Prognosis and Its Predictors After Incident Stroke in Patients With Type 1 Diabetes. Diabetes Care. 2017; 40: 1394-1400. [PubMed]

本検討の結果,脳卒中を発症した1型糖尿病患者は,心血管予後が不良で,全死亡リスクが高かった。この原因は,1型糖尿病患者は他の脳卒中患者に比べて,全身の動脈硬化の進展が著しいことにあると考えられる。
1型糖尿病に関しては,一次予防がきわめて重要であることを示唆している。【綿田裕孝

●目的 1型糖尿病患者において,脳卒中発症後の予後を評価し,生存の予測因子を検討した。
血管複合評価項目は,心血管イベント(心筋梗塞,冠動脈バイパス術,冠動脈形成術,脳卒中),心血管または糖尿病関連死。
●デザイン 観察研究。
●試験期間 追跡期間は平均3.4±3.1年。
●対象患者 1997~2010年に脳卒中を発症し,追跡期間の情報が得られた1型糖尿病患者144例。
●方法 医療記録,死亡証明書,全国医療登録から情報を収集した。
●結果 全対象患者のうち104例(72%)で追跡期間に血管複合評価項目を認め,うち33例(32%)は脳卒中再発,33例(32%)は心血管イベント,76例(53%)は心血管または糖尿病関連死であった。
脳卒中発症後の全生存率は,1年後76%,5年後58%であり,腎機能低下に伴って全死亡率が上昇した。
血管複合評価項目の予測因子は,出血性脳卒中(ハザード比2.03[95%CI 1.29-3.19]),ステージ2,3,4,5の慢性腎臓病(ハザード比はそれぞれ2.48[95%CI 1.17-5.24],3.04[95%CI 1.54-6.04],3.95[95%CI 1.72-9.04],6.71[95%CI 3.14-14.34])であった。
●結論 脳卒中を発症した1型糖尿病患者の心血管予後は不良で,全死亡リスクは高かった。とくに出血性脳卒中と糖尿病腎症の進展により,アウトカムが不良となった。