編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ito D, Shimizu S, Inoue K, Saito D, Yanagisawa M, Inukai K, Akiyama Y, Morimoto Y, Noda M, Shimada A. Comparison of Ipragliflozin and Pioglitazone Effects on Nonalcoholic Fatty Liver Disease in Patients With Type 2 Diabetes: A Randomized, 24-Week, Open-Label, Active-Controlled Trial. Diabetes Care. 2017; 40: 1364-72. [PubMed]

本研究は日本発の前向き介入試験である。これまでNAFLDにはpioglitazoneが有効とされていたが,ipragliflozinも同様であることが証明された。
しかし,両剤がNAFLDを改善する機序は大きく異なるため,いずれがNAFLDの予後改善に有用であるのかを判定するには,長期での検討が不可欠と考えられる。【綿田裕孝

●目的 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を合併した2型糖尿病患者において,ipragliflozinとpioglitazoneの有効性と安全性を比較した。
主要評価項目は,24週後の肝-脾CT値比(L/S比)の変化。
●デザイン 無作為,オープン,多施設(日本の3施設)。
●試験期間 登録期間は2015年3月~2016年4月。試験期間は24週。ITT解析。
●対象患者 NAFLDを合併した2型糖尿病患者66例。
登録基準:20~75歳,HbA1c 7.0~11.0%,BMI≦45kg/m2,食事および運動療法または経口血糖降下薬治療(SGLT2阻害薬およびチアゾリジン薬を除く)またはインスリン治療,肝脂肪変性および肝機能障害を示唆する所見,飲酒量<30g/日(男性)または<20g/日(女性),肝疾患の他の原因の除外。
除外基準:推算糸球体濾過量<45mL/分/1.73m2,血清クレアチニン>1.5mg/dL,重篤な糖尿病合併症の既往,インスリン依存を示唆する所見,心不全,心筋梗塞または脳梗塞の既往,代償性肝硬変を示唆する所見。
●方法 対象患者をipragliflozin 50mg/日(分1)群(32例),pioglitazone 15~30mg/日(分1)群(34例)に1:1にランダム化。登録前に糖尿病治療を受けている症例では試験中も継続し,試験薬を追加投与した。
●結果 24週後の平均L/S比は,ipragliflozin群では0.22上昇(0.80±0.24→1.00±0.18),pioglitazone群では0.21上昇し(0.78±0.26→0.98±0.16),有意差は認められなかった(p=0.90)。
AST,ALT,HbA1c,空腹時血糖の低下度は両群で同等であったが,体重と内臓脂肪面積はipragliflozin群でのみ有意に減少し,有意な群間差を認めた(p<0.0001,p=0.0013)。
両群ともに,重篤な有害事象はなかった。
●結論 NAFLDを合併した2型糖尿病患者において,ipragliflozinとpioglitazoneは同等にNAFLDと血糖コントロールを改善し,ipragliflozinはさらに体重と腹部脂肪面積を有意に減少させた。