編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Monami M, Nreu B, Scatena A, Cresci B, Andreozzi F, Sesti G, Mannucci E. Safety issues with glucagon-like peptide-1 receptor agonists (pancreatitis, pancreatic cancer and cholelithiasis): Data from randomized controlled trials. Diabetes Obes Metab. 2017; 19: 1233-41. [PubMed]

最近,臨床現場に登場したGLP-1受容体作動薬をも含めたメタアナリシスにおいて,胆石症の発症リスクがわずかに高まることが認められた。胆石症は,肥満者で多いこと,体重減少により発症リスクが高まること,またGLP-1作用により,胆汁の組成が変化すること,胆管系の動きが低下することが知られており,それらの複合的な作用が胆石症の発症を促しているのかもしれない。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者において,膵炎,膵がん,胆石症に対するGLP-1受容体作動薬(GLP1-RA)の影響を検討した。
●デザイン メタアナリシス。
●試験期間 治療期間は平均41.7週。
●対象患者 2型糖尿病患者59,850例(GLP1-RA投与患者33,167例,対照薬投与患者26,683例)。
●方法 2型糖尿病患者においてGLP1-RA(exenatide,liraglutide,lixisenatide,albiglutide,dulaglutide,semaglutide)を評価した,試験期間≧12週,かつ2016年11月15日までの無作為化比較試験113件を抽出した。
●結果 13試験では膵炎の情報の記載がなく,72試験では治療群での膵炎の発生はないことが報告されていた。
対照薬に比べ,GLP1-RAによる膵炎リスク(Mantel-Haenszelオッズ比[MH-OR]0.93,95%CI 0.65-1.34,p=0.71)と膵がんリスク(MH-OR 0.94,95%CI 0.52-1.70,p=0.84)の増大は認められなかったが,胆石症のリスクは有意に増大した(MH-OR 1.30,95%CI 1.01-1.68,p=0.041)。
●結論 GLP1-RAによる膵炎リスクの上昇は認められなかったが,胆石症のリスクが増大した。