編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Horikawa C, Kamada C, Tanaka S, Tanaka S, Araki A, Ito H, Matsunaga S, Fujihara K, Yoshimura Y, Ohashi Y, Akanuma Y, Sone H; Japan Diabetes Complications Study Group. Meat intake and incidence of cardiovascular disease in Japanese patients with type 2 diabetes: analysis of the Japan Diabetes Complications Study (JDCS). Eur J Nutr. 2017 Dec 8. doi: 10.1007/s00394-017-1592-y. [PubMed]

わが国を代表する前向きコホート研究であるJDCSにおいて,肉の摂取量と心血管疾患の関係を検討したサブ解析である。
その結果,肉の摂取量と冠動脈疾患には有意な関連を認めたが,脳卒中とは関連がないことが示された。
今回の検討では,鶏肉,豚肉,牛肉などがすべて肉として扱われている。肉の種類とイベントのリスクにまったく関連がないのか,また,なぜ脳卒中とは関連がないのか,などの疑問に答えを示してくれる研究が,今後行われることを期待したい。【西村理明

●目的 日本人2型糖尿病患者において,肉の摂取量と心血管疾患(CVD)発症の関連を検討した。
主要評価項目はCVD(冠動脈疾患[CHD]と脳卒中)。
●デザイン 前向き,コホート,多施設(日本,59施設)。
●試験期間 登録期間は1995年1月~1996年3月。2003年3月追跡終了。追跡期間は8年。
●対象患者 HbA1c≧6.5%で40~70歳の日本人2型糖尿病患者1,353例。
除外基準:耐糖能異常,狭心症の既往,心筋梗塞,脳卒中,末梢動脈疾患,家族性高コレステロール血症,III型脂質異常症,血清クレアチニン>120mmol/Lまたはネフローゼ症候群。
●方法 ベースライン時および5年後の食物摂取頻度調査質問票により,栄養および食物摂取に関する情報を収集。
年齢,性別,BMI,HbA1c,喫煙,エネルギー摂取量,他の交絡因子を調整後,肉の摂取量によるCVDのハザード比(HR)を算出した。
●結果 肉の摂取量にしたがい4群に分けた際,それぞれの群における肉の平均摂取量は9.9~97.7g/日であった。
年齢,性別,現在の喫煙,身体活動,アルコール摂取量,BMI,HbA1c,糖尿病罹病期間,糖尿病網膜症,インスリン治療,経口血糖降下薬,降圧薬,脂質低下薬,収縮期血圧,LDL-C,HDL-C,トリグリセリドを調整後,肉の摂取量が第1四分位の患者に対する第2,第3,第4四分位の患者のCHDのHRはそれぞれ2.84(95%CI 1.29 to 6.24,p=0.01),3.02(95%CI 1.36 to 6.70,p<0.01),2.99(95%CI 1.35 to 6.65,p=0.01)であった。肉の摂取量≧20g/日の患者は<20g/日の患者に比し,CHDリスクが2.94倍上昇した(p<0.01)。
脳卒中については,肉の摂取量との有意な関連を認めなかった。
●結論 日本人2型糖尿病患者において,肉の摂取量が多いとCHDの発症率が上昇することが示唆された。