編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Sylvetsky AC, Edelstein SL, Walford G, Boyko EJ, Horton ES, Ibebuogu UN, Knowler WC, Montez MG, Temprosa M, Hoskin M, Rother KI, Delahanty LM; Diabetes Prevention Program Research Group. A High-Carbohydrate, High-Fiber, Low-Fat Diet Results in Weight Loss among Adults at High Risk of Type 2 Diabetes. J Nutr. 2017; 147: 2060-6. [PubMed]

DPPでは,脂質からのカロリー摂取率を25%以下にし,週に150分以上の身体活動をするよう指導した強化生活習慣介入群で,2.8年間の観察により,対照群に比べて糖尿病の新規発症が58%減少したことがすでに報告されている。今回の解析は,どのような栄養素の摂取量の変化が,体重減少にもっとも有効であるかを検討している。体重の減少の予測には,高炭水化物・高繊維・低脂肪の食事がもっとも適していた。この理由としては,繊維分の多い食事にはglycemic indexの低い炭水化物が増えることや,野菜や果物の摂取も増えることにより,胃からの排泄が緩徐になり,満腹感を高め,小腸での糖の吸収,およびそれに伴う膵臓からのインスリン分泌が緩徐になることなどがあげられる。
今回の結果は,昨今勧められている糖質制限食に相反するものであり,糖尿病の発症予防のための食事内容についてはエビデンスに基づいた勧奨が求められる。【片山茂裕

●目的 2型糖尿病リスクの高い成人において,ベースラインの食事摂取量と体重の関連を評価し,減量の成功を予測する食事関連因子を検討した。
●デザイン コホート。
●試験期間 登録期間は1996~1999年。
●対象患者 完全な食事データの得られた2型糖尿病リスクの高いDPP参加者2,924例。女性67.5%,平均年齢50.6歳。
DPPの登録基準:≧25歳,BMI≧24kg/m2(アジア系米国人では≧22kg/m2),空腹時血糖高値(95~125mg/dL),耐糖能異常(140~199mg/dL)。
●方法 DPPでは,プラセボ群,metformin群,強化生活習慣介入群にランダム化。
本解析では,人種/民族,年齢,性別,カロリー摂取量,身体活動(PA)を調整後,線形回帰モデルにより主要栄養素および様々な食品群の摂取量と体重の関連を評価。1年後の減量を予測するモデルは,ベースラインの体重,カロリー摂取量の変化,PAの変化で調整し,割り付け群により層別化した。
●結果 カロリー摂取量を調整後,ベースラインの体重は炭水化物の摂取量と逆相関し(-1.14±0.18kg/100kcal,p<0.0001),特に食物繊維との逆相関が強かった(-1.26±0.28kg/5g,p<0.0001)。
ベースラインの体重は総脂肪量(1.25±0.21kg/100kcal),飽和脂肪量(1.96±0.46kg/100kcal),タンパク質量(0.21±0.05kg/100kcal)と正相関した(すべてp<0.0001)。
すべての割り付け群において,1年後の減量は炭水化物摂取量の増加(特に食物繊維),総脂肪および飽和脂肪摂取量の減少と関連した。
●結論 カロリー摂取量を調整した場合,高炭水化物,高繊維,低脂肪の食事により体重が減少したことから,食事により高リスク例における糖尿病発症を予防できる可能性が示された。