編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ritzel R, Roussel R, Giaccari A, Vora J, Brulle-Wohlhueter C, Yki-Järvinen H. Better glycaemic control and less hypoglycaemia with insulin glargine 300 U/mL vs glargine 100 U/mL: 1-year patient-level meta-analysis of the EDITION clinical studies in people with type 2 diabetes. Diabetes Obes Metab. 2018; 20: 541-8. [PubMed]

このメタ解析では,朝食前空腹時血糖値が80~100 mg/dLになるように,インスリン投与量を調整している。その結果,最終的にインスリン投与量は0.8~0.9 U/Kgにもなっているが,HbA1cは7.4%であった。すなわち,毎食後の血糖値は高い状況が継続していることになる。
日常診療では,glargineに加え,毎食前の超速効型インスリン製剤を用いて毎食後の血糖応答を改善し,24時間にわたる基礎分泌補填量を少なくしている場合が多いであろう。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者における,glargine 300U/mL(Gla-300)とglargine 100U/mL(Gla-100)の有効性と安全性を,患者レベルのメタアナリシスにより評価した。
EDITION 1,2,3のデータを用いた事後メタアナリシス。エンドポイントは,12ヵ月後のHbA1cの変化,HbA1c<7.0%を達成した患者の割合,インスリン用量の変化。
●デザイン メタアナリシス。
EDITION 1~3は無作為,オープン,2アーム,パラレル,多施設,第III相。
●試験期間 EDITION 1~3の試験期間は6ヵ月+延長期間6ヵ月。
●対象患者 EDITION 1~3に参加した,18歳以上の2型糖尿病患者2,496例。
採用基準:EDITION 1は,1年以上の基礎インスリン(glargine≧42U/日またはNPHインスリン)+追加インスリン治療。EDITION 2は,6ヵ月以上の基礎インスリン(glargine≧42U/日またはNPHインスリン)+インスリン以外の血糖降下薬による治療。EDITION 3は,6ヵ月以上のインスリン以外の血糖降下薬による治療。
除外基準:HbA1c<7.0%(EDITION 1~3),HbA1c>10.0%(EDITION 1および2),HbA1c>11.0%(EDITION 3)。
●方法 EDITION 1~3では,対象患者をGla-300群とGla-100群に1:1にランダム化。
本解析では,反復測定混合モデルを用いて統計解析を行った。
●結果 HbA1cの低下は,12ヵ月間にわたり,Gla-300群のほうがGla-100群に比べて有意に維持されていた(ベースラインからの変化の最小二乗平均の差-0.10%[95%CI -0.18 to -0.02],p=0.0174)。Gla-100群に比べGla-300群では,夜間の確認された低血糖(≦70.2mg/dL)または重症低血糖のリスクが15%低く(相対リスク0.85[95%CI 0.77 to 0.92]),昼間では6%低かった(0.94[0.90 to 0.98])。低血糖の発生頻度は,夜間ではGla-300群のほうがGla-100群よりも18%低かったが(0.82[0.67 to 0.99]),昼間では両群で差がなかった。
夜間の低血糖なしでHbA1c<7.0%を達成した患者の割合は,Gla-300群のほうがGla-100群よりも,24%高かった(1.24[1.03 to 1.50])。
重症低血糖の発生は稀であり,両群での発生率は≦3.6%,≦0.08%件/人・年であった。
●結論 2型糖尿病患者において,Gla-300はGla-100に比べて,血糖コントロールがより持続し,低血糖リスクが低いことが示唆された。