編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ryan PB, Buse JB, Schuemie MJ, DeFalco F, Yuan Z, Stang PE, Berlin JA, Rosenthal N. Comparative effectiveness of canagliflozin, SGLT2 inhibitors and non-SGLT2 inhibitors on the risk of hospitalization for heart failure and amputation in patients with type 2 diabetes mellitus: A real-world meta-analysis of 4 observational databases (OBSERVE-4D). Diabetes Obes Metab. 2018 Jun 25. doi: 10.1111/dom.13424. [PubMed]

2型糖尿病患者を対象としたCANVAS Programにおいて,canagliflozin投与は,心不全による入院を抑制するが,下肢切断のリスクを増大させた。一方,2型糖尿病患者にempagliflozinを投与したEMPA-REG Outcomeでは,CANVAS Programと同様に心不全による入院は抑制されたが,下肢切断のリスク増大はみられなかった。
この結果が実際の臨床でもあてはまるのか否かがデータベースを用いて検討されたが,SGLT2阻害薬のクラスエフェクトとして心不全による入院を減少させること,canagliflozinの下肢切断の増加シグナルは認められないことが示された。
canagliflozinと下肢切断のリスクに関しては,今後もデータの集積が必要と考えられる。【綿田裕孝

●目的 2型糖尿病患者において,心不全による入院(HHF)および膝下/下肢(BKLE)切断のリスクに対するcanagliflozin,他のSGLT2阻害薬,SGLT2阻害薬以外の血糖降下薬(AHA)の効果を比較した。
主要評価項目は,HHFおよびBKLE切断イベント。
●デザイン 後向き,コホート。
●試験期間 登録期間は2013年4月1日~2017年5月15日。
●対象患者 2型糖尿病患者714,582例(canagliflozin新規使用142,800例,他のSGLT2阻害薬新規使用110,897例,SGLT2阻害薬以外のAHA新規使用460,885例)。
●方法 米国の4つの大規模診療報酬データベースの患者レベルデータを使用した。
新規使用した薬剤別に,(1)canagliflozin,(2)empagliflozinまたはdapagliflozin,(3)empagliflozin,(4)dapagliflozin,(5)特定の非SGLT2阻害薬(DPP-4阻害薬,GLP-1受容体作動薬)または他のAHA(acarbose,bromocriptine,miglitol,nateglinide,repaglinide),(6)すべての非SGLT2阻害薬(DPP-4阻害薬,GLP-1受容体作動薬,チアゾリジン薬,スルホニル尿素薬,インスリン,他のAHA)のコホートに分類。
解析法として傾向スコア調整を用い,すべての新規薬剤使用患者および既知の心血管疾患(CVD)を有するサブグループ患者におけるハザード比(HR)を算出した。
●結果 非SGLT2阻害薬新規使用患者に対するcanagliflozin新規使用患者のHHFのHRは,on-treatment解析で0.39(95%CI 0.26-0.60)であった。
非SGLT2阻害薬新規使用患者に対するcanagliflozin新規使用患者のBKLE切断のHRは,on-treatment解析で0.75(95%CI 0.40-1.41),intent-to-treat解析で1.01(95%CI 0.93-1.10)であった。
この結果は,既知のCVDを有するサブグループ患者においても同様であった。canagliflozinと他のSGLT2阻害薬では,一貫した差異は認められなかった。
●結論 canagliflozinのHHFリスクは,非SGLT2阻害薬に比べて低く,他のSGLT2阻害薬と同等であった。BKLEリスクについては,canagliflozin,他のSGLT2阻害薬,非SGLT2阻害薬で差異を認めなかった。