編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Rawshani A, Rawshani A, Franzén S, Sattar N, Eliasson B, Svensson AM, Zethelius B, Miftaraj M, McGuire DK, Rosengren A, Gudbjörnsdottir S. Risk Factors, Mortality, and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes. N Engl J Med. 2018; 379: 633-44. [PubMed]

しっかりとリスク管理をすれば,2型糖尿病である不利益をキャンセルできる可能性を示す,きわめて重要な論文である。患者指導にも活用すべきデータであると考えられる。【綿田裕孝

●目的 2型糖尿病患者における死亡および心血管アウトカムのリスク上昇を,治療ガイドライン目標範囲内のリスク因子数により検討した。
アウトカムは,全死亡,致死的/非致死的急性心筋梗塞(AMI),致死的/非致死的脳卒中,心不全による入院。
●デザイン コホート。
●試験期間 登録期間は1998年1月1日~2012年12月31日。追跡期間は5.7年(中央値)。
●対象患者 2型糖尿病患者271,174例,年齢・性別・地域をマッチングさせた対照1,355,870例,計1,627,044例。
●方法 2型糖尿病患者を,年齢カテゴリー,5つのリスク因子(HbA1c≧7.0%,血圧≧140/80mmHg,アルブミン尿,喫煙,LDL-C≧97mg/dL)の有無別に分類。
Cox回帰モデルを用いて,アウトカムのリスク上昇と喫煙およびリスク因子数の関連を評価した。
●結果 追跡期間中に死亡したのは175,345例であった。
対照と比較した場合の2型糖尿病患者におけるアウトカムのリスク上昇は,目標範囲内のリスク因子数に従って段階的に低下し,5つのリスク因子がすべて目標範囲内の2型糖尿病患者のハザード比は,全死亡1.06(95%CI 1.00-1.12),AMI 0.84(95%CI 0.75-0.93),脳卒中0.95(95%CI 0.84-1.07),心不全による入院1.45(95%CI 1.34-1.57)であった。
2型糖尿病患者において,目標範囲外のHbA1cは脳卒中およびAMIの強力な予測因子であり,喫煙は死亡の強力な予測因子であった。
●結論 5つのリスク因子が目標範囲内の2型糖尿病患者は,一般集団と比べて全死亡,AMI,脳卒中のリスク上昇をほとんど認めないか,リスク上昇はないことが示された。