編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Hayashino Y, Okamura S, Tsujii S, Ishii H; Diabetes Distress and Care Registry at Tenri Study Group. Association between diabetes distress and all-cause mortality in Japanese individuals with type 2 diabetes: a prospective cohort study (Diabetes Distress and Care Registry in Tenri [DDCRT 18]). Diabetologia. 2018; 61: 1978-84. [PubMed]

糖尿病治療の目標は,患者の予後改善やOQLの向上などであるが,QOLにかかわる心理的負担が死亡リスクの上昇と関連することを示した貴重なデータである。【綿田裕孝

●目的 日本人2型糖尿病患者において,糖尿病の苦痛とその後の全死亡リスクの関連を検討した。
●デザイン コホート。
●試験期間 登録期間は2009年10月~2010年8月。追跡期間は6.1年(中央値)。
●対象患者 日本人2型糖尿病患者3,305例(男性2,025例,女性1,280例)。平均64.9歳,平均BMI 24.6kg/m2,平均HbA1c 7.5%。
●方法 糖尿病治療の心理的負担尺度Problem Areas In Diabetes(PAID)を用いて糖尿病の苦痛を評価。PAID総スコア≧40を,糖尿病の苦痛のカットオフ値とした。
●結果 追跡期間中の死亡は251例(発生率14.0件/1000人-年)であった。
潜在的交絡因子を調整後,PAIDスコアの第1五分位に対する全死亡のハザード比(HR)は,第2五分位1.11(95%CI 0.77 to 1.60,p=0.56),第3五分位0.87(95%CI 0.56 to 1.35,p=0.524),第4五分位0.95(95%CI 0.63 to 1.46,p=0.802),第5五分位1.61(95%CI 1.09 to 2.36,p=0.016)であった(p for trend=0.089)。
潜在的交絡因子を調整後,PAID総スコア<40に対する≧40の全死亡のHRは1.56であった(95%CI 1.17 to 2.08,p=0.002)。
サブグループ解析において,男性ではPAIDスコアと全死亡に関連を認めたが(HR 1.76),女性では関連を認めず(HR 1.09),糖尿病の苦痛と性別には有意な相互作用があることが示された(p=0.0336)。
●結論 糖尿病の苦痛レベルが高い2型糖尿病患者において,男性のみ全死亡リスクの有意な上昇が認められた。